電子カルテやオーダリングシステムの導入が進むにつれ、パソコン操作の苦手な先生はとても苦痛だと思います。
また、パソコン操作に集中しすぎてしまって患者さんから
”あの先生はパソコンばっかり見てちゃんと話聞いてくれてるんだろうか〜”
なんて声も聞こえてきます。
そこに医師事務作業補助さんが代行入力することによって、診察に集中でき診察時間の短縮等に繋がり、その分を他の業務にまわすことができます。
目次
診療記録への代行入力? どんなことするの?
診療録の記載や処方・検査等の指示(オーダー)の発行が主な内容になります。
オーダリングシステムが導入されていない病院ではそれに相当する内容の書類・伝票(処方せん、検査指示伝票)等の代行記載が行われています。
その他にも診察、検査予約の入力等があります。
オーダリングシステムとは
従来、医療機関内にて紙の伝票でやり取りしていた検査や処方箋などの業務を医師がオンラインで、検査、レントゲン、処方し、医事会計システムとやり取りすることなどにより、オンライン上で指示を出したり、検査結果を検索・参照したりできるシステム。
オーダリングシステム効果は全部で6つ。
1.情報伝達の迅速化、正確化
2.入力情報の多角的闊葉による診療支援、経営管理支援
3.待ち時間の削減など患者サービスの向上
4.指示受け部門の業務の効率化、正確化
5.入力チェック機能による安全推進、無駄の削減
6.伝票印刷、保管、搬送コストの削減
代行入力を始める前に
医師事務作業補助体制加算の施設基準では、
「医師事務作業補助者が電子カルテシステムに入力する場合は代行入力機能を使用し、代行入力機能を有しないシステムに入力する場合は、業務範囲を限定し、医師事務作業補助者が当該システムの入力業務に携わらないこと」
と明記されています。
よって代行入力機能がない電子カルテの場合は業務は行えないということになります。
また、電子カルテに入力する際にログインIDが必要となります。医師の代わりに入力はしますが、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に「医療機関等の運営上、代行入力を容認する場合には、必ず入力を実施する個人ごとにIDを発行し、そのIDでシステムにアクセスしなければならない」
と明記されています。
上記のようなことを守らなければ、法律に抵触するという問題があるので注意が必要です。
コミュニケーションスキルの重要性
この診療記録への代行入力だけに限ったことではないですが、医師事務作業補助さんにとってコミュニケーションスキルが重要となってきます。
医師とのコミュニケーション…それは容易にできることではないかもしれませんが、コミュニケーションがとれなければ医師事務作業補助さんを育てたい!と思う気持ちが生まれず業務委譲してもらえずに業務の幅が狭まってしまうことが懸念されます。
医師が望むことは何か…?
相手の立場に立てるか、相手の心をくみとることができるかが大事になってきます。
まとめ
・電子カルテか紙カルテによって行う業務もかわる。
・代行入力を始める前に、システム、手順の確認を入念に。
・医師とキャッチボールができるようにコミュニケーションスキルの向上を。
診察の際に診療録の入力の記載をする機会がある場合、先生は患者さんに分かりやすく説明するため、医師事務作業補助さんにとって、とても勉強になると思います。