医師事務って何?仕事内容はどんなの?それは大変な仕事だ。

「医師事務作業補助」この言葉が初めて登場したのは今から約10年前の平成20年4月の診療報酬改定でした。

その目的は「病院勤務医の負担軽減」が重視され、その一環として「医師の事務作業を補助する職員」を「医師事務作業補助者」と称することが定められました。

病院勤務医の負担増大の背景にはDPC導入に伴う在院日数の短縮や診療プロセスの多様化においての事務的作業の負担など様々なことがあります。さらに近年では医師不足や週60時間を超える勤務時間、長時間労働の常態化などによる「働き方改革」の検討も行われておりその改革の一員となると考えてもいいのではないでしょうか。

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「医師の事務作業を補助する職員」といってもいったいどんな仕事をするのかというと

診療報酬上では、医師の指示の下での

・診断書等の文書作成

・診療記録への代行入力

・医師の質の向上に資する事務作業(診療に関するデータ整理、院内がん登録等の統計・調査、医師の教育や臨床研修のカンファレンスのための準備作業等)

・行政上の対応(救急医療情報システムへの入力、感染症サーベイランス事業に係る入力等)

とされています。

行ってはいけない業務とは?

・医師以外の職種の指示の下に行う業務

・診療報酬の請求事務(DPCのコーディングに係る業務を含む)

・窓口・受付業務・医療機関の経営

・運営のためのデータ収集業務

・看護業務の補助並びに物品運搬業務等

とされています。
診療報酬上では行っていい業務と行ってはいけない業務が明確にされてはいますが、実際のところどこで線引きするかが、とても難しくグレーゾーンもたくさん存在すると思います。
業務内容についてはこれから少しずつお話していきたいと思っています。

名称は医師事務?DC?MC?MA?

医師事務作業補助。漢字だらけで□枠全面を使っての長い名前。聞き慣れない名前だけどなんだか新鮮味もないような…っていうのは冗談で、この名前はあくまで「 医師の事務作業を補助する職員」をそう呼んであげて!っていっているだけで、それぞれの病院ではドクターズクラーク(DC)、メディカルクラーク(MC)、メディカルアシスタント(MA)など病院での役割を考えた名前となっているようです。

医師事務作業補助さん!”って呼ばれるより”DC、MC、MAさん!”って呼ばれたら振り返り方も少しはかわってきそうですね。しかし!ここではあえて医師事務作業補助さんって呼ぶことにします。

多様なスキル

医師の指示の下に毎日奮闘している医師事務作業補助さん達。医師と密に仕事を遂行していくため医学知識をはじめ「多様なスキル」が必要となります。
どうゆう人が医師事務作業補助さんとして向いているのか?多様なスキルという言葉がこの答えを出すのを難しくさせてしまっていますが、短期間で即戦力となる人材確保を考えると医療事務経験者が現実的です。

しかし「多様なスキル」が必要と考えると異業種からの人材確保も歓迎されている傾向にあります。どちらにしても強み弱みがあるわけでそれぞれをうまく配合させて何人も配置できたらいいんですけど、現実そうはいかないですよね。

小さな病院では医師事務作業補助さんって名前すら認識されていないのに、いきなり”来月からあなた医師事務作業補助さんね!”っていわれたり、業務内容が確率されていない中でお部屋が先生達と一緒になったり…毎日涙をこらえて仕事をされている方もいることでしょう。
しかしそういった逆境を乗り越えて少しずつ成長していくんです!!(って何を急に熱く語っているのでしょうか…)

そんなこんなで医師事務作業補助さんのスキルは査定しにくく採用基準を悩むところではありますが、教育背景や資格にとらわれない自由な採用活用が可能ではないでしょうか。(っていっても最後はやっぱりやる気大事だぁーーー!!!と思います)

まとめ

呼び方、人材等、それぞれの病院で異なることが多いですが、医師の業務軽減に向けて今後の動きも目が離せないです。

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