出来高病院で働く診療情報管理士はどんなことをしてるのか。

診療情報管理士と言えば、病名コーディングを行い診療報酬請求をしていることや、統計、がん登録などのイメージが強いですよね。
DPC対象病院、大学病院などの大きい病院でバリバリ働いているといった印象があります。

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出来高病院で働いている診療情報管理士はどんなことをしているのか? どんなイメージがありますか。

①医事課で病名コーディング関係なく、レセプト関係診療報酬請求をしている。
②カルテ整理、収納などのアリバイ管理。
③受付業務、電話応対。
④介護報酬請求をしている。

などといった、診療情報管理士としての資格を生かしきれてない仕事のイメージがあると思いますが、時代は変わりました。
平成28年度診療報酬改定で、診療情報管理士にとっての加算が大幅にあげられました。
その影響で診療情報管理士のスポットがあてられるようになりました。

 

今、私が現在している業務を大きく分けて3つあります。

①データ提出加算
②診療録管理体制加算
③全国がん登録

①データ提出加算・・・平成28年度診療報酬改定でデータ提出加算の点数が上がり、これからデータ提出加算を取ろうとする出来高病院が増えてきています。

その前にデータ提出加算ってどんな業務をするの?

データ提出加算というのは、

① 様式1(カルテからの匿名化情報)を作成する。
・患者の情報(生年月日、性別、身長、体重、喫煙歴、郵便番号等)
・病名のICDコーディング(主病名、医療資源病名、入院契機病名など)
・病名によって必須項目が増える。(肺炎、心不全、がん、膵炎など)
・手術情報(手術日、点数表コード、手術回数、麻酔など)
・入退院時のADLスコア
・入退院日
・退院先、退院時転帰

② 様式3作成。
・病床数、入院基本料等加算算定・地域医療指数における指定状況等の状況など。

③ 様式4作成。
・保険の情報を入力する。(どんな保険を使ったか調査。自賠責なのか労災レセなのか人間ドックなど)

④ EF結合ファイル(出来高レセプト情報)作成。
・医科点数表に基づく出来高による診療報酬の算定範囲、入院料の包括診療項目、及び持参薬などの情報を作成する。(医事レセコンでデータ出力。)

⑤Hファイル(カルテからの日別の匿名化情報)作成。
・「一般病棟用の重症度、医療・看護必要度に係る評価票」などのデータを作成する。

①~⑤のデータを作成して3ヶ月分をまとめ、締切日までにDPC調査事務局宛データを提出。

他に、コーディング委員会を年に2回開催する。

といった業務を主に診療情報管理士が行っています。

勿論、私もデータ提出加算に対する業務をしています。毎日がハードですが、やりがいがありとても充実しています。専門学校で必死に勉強をして受かった診療情報管理の資格がいかせると思えばうれしいものです。

出来高病院でもデータ提出加算を取れば、楽しい毎日が待っていると思います。

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診療録管理体制加算

当院では、診療録管理体制加算1を取っています。

①退院時サマリー(要約)9割以上キープしなければならないので、週に1回退院時サマリーを発行していないか厳重にチェックし、発行していなければ催促をしています。
9割満たせなかった場合は、診療録管理体制加算取り消しになる可能性が高いので、厳重にチェックしていかなければなりません。

②疾病統計を作成していますが、やはりエクセルのスキルがないと簡単には作れないので、エクセルスキルを一から勉強しなおしました。まだまだですが・・・

③カルテアリバイ管理

①~③などの業務をこなしています。

データ提出加算を取得するためには、診療録管理体制加算を取得していないと認められないので注意です。

全国がん登録

がんと初めて診断した患者のデータを取りまとめ、届出票を記入して主治医に確認し、問題なければサインをしてもらい、提出をしています。

部位、病理組織、ICD-Oコーディングのスキルが足りないと、届出票を作成するのは大変だと思います。
実際私もそうでしたが、分からないところは必死に勉強して先生に聞いたり、研修に行ったりしていました。

 

全国がん登録は、原発性のがんを単位にして、全国がん登録データベースにデータ保存。

登録データの構成は8項目がある。
①がんに羅患した者の姓名、性別、生年月日
②届出を行った医療機関名
③がんと診断された日
④がんの発見経緯
⑤がんの種類および進行度
⑥治療内容
⑦居住地
⑧生存確認情報等

 

秘密保持等病院職員の義務
届出を行った職員には、法的に秘密保持義務が課せられており、違反した場合は6ヶ月以下の懲役または50万以下の罰金に処させられます(法55条)。

秘密保持義務
病院等において届出に関する業務に従事していた者は、その業務に関して知り得た届出対象情報に関するがんの羅患等の秘密を漏らしてはならない。(法第28条第7項)
その他の義務
病院等において届出に関する業務に従事する者又は従事していた者は、その業務に関して知り得た届出対象情報をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に使用してはならない。(法第29条第7項)

まとめ

出来高病院でも、診療情報管理士としての資格をいかせられます!いかすかはあなた次第です!

道は険しいですが、達成出来れば何よりもうれしいもの。

 

 

 

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