H30【短期滞在手術等基本料】の点数、施設基準決定!ややマイナスに。

第1 基本的な考え方
短期滞在手術等基本料について、入院基本料の平均在院日数や重症度、医療・看護必要度への影響にも配慮しつつ、DPC対象病院はDPC/PDPSによる評価を優先させるよう取扱いを見直す。また、実績データを踏まえ評価の見直しを行う。
第2 具体的な内容
1.DPC対象病院については、DPC/PDPSによる包括評価を優先し、短期滞在手術等基本料2及び3を算定不可とする。ただし、平均在院日数と重症度、医療・看護必要度に関する取扱いは従前の通りとする。

スポンサーリンク

【A400 短期滞在手術等基本料】[施設基準]

短期滞在手術等基本料2・3の施設基準
DPC算定病床を有する医療機関でないこと。

改定案[施設基準]

・平均在院日数の計算対象としない患者

 

・DPC算定病床を有する医療機関において、短期滞在手術等基本料2が算定できる手術等に該当する手術等のみを行った患者(1泊2日の場合に限る)

 

・DPC算定病床を有する医療機関において、短期滞在手術等基本料3が算定できる手術等に該当する手術等のみを行った患者(4泊5日までの場合に限る)

 

・[一般病棟用の重症度、医療・看護必要度に係る評価票 評価の手引き]
1.評価の対象
(略)
産科患者、15歳未満の小児患者、短期滞在手術等基本料を算定する患者、DPC算定病床を有する医療機関において短期滞在手術等基本料2が算定できる手術等に該当する手術等のみを行った患者(1泊2日の場合に限る)及びDPC算定病床を有する医療機関において、短期滞在手術等基本料3が算定できる手術等に該当する手術等のみを行った患者(4泊5日までの場合に限る)は評価の対象としない。

 

[特定集中治療室用の重症度、医療・看護必要度に係る評価票 評価の手引き]
1.評価の対象
(略)
短期滞在手術等基本料を算定する患者、DPC算定病床を有する医療機関において短期滞在手術等基本料2が算定できる手術等に該当する手術等のみを行った患者(1泊2日の場合に限る)及びDPC算定病床を有する医療機関において、短期滞在手術等基本料3が算定できる手術等に該当する手術等のみを行った患者(4泊5日までの場合に限る)評価の対象としない。

 

[ハイケアユニット用の重症度、医療・看護必要度に係る評価票 評価の手引き]
1.評価の対象
(略)
短期滞在手術等基本料を算定する患者、DPC算定病床を有する医療機関において短期滞在手術等基本料2が算定できる手術等に該当する手術等のみを行った患者(1泊2日の場合に限る)及びDPC算定病床を有する医療機関において、短期滞在手術等基本料3が算定できる手術等に該当する手術等のみを行った患者(4泊5日までの場合に限る)評価の対象としない。

短期滞在手術等基本料3のうち、一部の項目について、算定実績等を踏まえて評価を廃止する。

A400 短期滞在手術等基本料3(4泊5日までの場合)

[対象手術等]

イ D237 終夜睡眠ポリグラフィー1 携帯用装置を使用した場合→(削除)

ロ D237 終夜睡眠ポリグラフィー2 多点感圧センサーを有する睡眠評価装置を使用した場合→(削除)

ヘ K008 腋臭症手術 2 皮膚有毛部切除術→(削除)

ル K282 水晶体再建術 2 眼内レンズ挿入をしない場合(片側)→(削除)

ヲ K282 水晶体再建術 2 眼内レンズを挿入しない場合(両側)→(削除)

短期滞在手術等基本料3点数決定。

3 短期滞在手術等基本料3(4泊5日までの場合)

イ D237 終夜睡眠ポリグラフィー 3(1及び2以外の場合) 9,349点→9,265点(生活療養を受ける場合にあっては、9,278点→9,194点

 

ロ D291-2 小児食物アレルギー負荷検査 6,000点→6,090点(生活療養を受ける場合にあっては、5,929点→6,019点

 

ハ D413 前立腺針生検法 11,380点→11,334点(生活療養を受ける場合にあっては、11,309点→11,263点

 

ニ K093-2 関節鏡下手根管開放手術 19,313点→19,394点(生活療養を受ける場合にあっては、19,242点→19,323点

 

ホ K196-2 胸腔鏡下交感神経節切除術(両側) 40,666点→41,072点(生活療養を受ける場合にあっては、40,595点→41,001点

 

へ K282 水晶体再建術 1 眼内レンズを挿入する場合 ロ その他のもの(片側)22,096点→22,010点(生活療養を受ける場合にあっては、、22,025点→21,939点

 

ト K282 水晶体再建術 1 眼内レンズ ロ その他のもの(両側)37,054点→37,272点(生活療養を受ける場合にあっては、36,983点→37,201点

 

チ K474 乳腺腫瘍摘出術 1 長径5センチメートル未満 19,806点→19,967点(生活療養を受ける場合にあっては、19,735点→19,896点

 

リ K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 37,588点→37,350点(生活療養を受ける場合にあっては、37,517点→37,279点)

 

ヌ K617 下肢静脈瘤手術 1 抜去切除術 24,013点→23,655点(生活療養を受ける場合にあっては、23,942点→23,584点

 

ル K617 下肢静脈瘤手術 2 硬化療法(一連として) 12,669点→12,082点(生活療養を受ける場合にあっては、12,598点→12,011点

 

ヲ K617 下肢静脈瘤手術 3 高位結紮術 11,749点→11,390点(生活療養を受ける場合にあっては、11,678点→11,319点

 

ワ K633 ヘルニア手術 5 鼠径ヘルニア(3歳未満に限る。) 35,052点→34,388点(生活療養を受ける場合にあっては、34,981点→34,317点

 

カ K633 ヘルニア手術 5 鼠径ヘルニア(3歳以上6歳未満に限る。) 28,140点→27,515点(生活療養を受ける場合にあっては、28,069点→27,444点

 

ヨ K633 ヘルニア手術 5 鼠径ヘルニア(6歳以上15歳未満に限る。) 25,498点→24,715点(生活療養を受ける場合にあっては、25,427点→24,644点

 

タ K633 ヘルニア手術 5 鼠径ヘルニア(15歳以上に限る。) 24,466点→24,540点(生活療養を受ける場合にあっては、24,395点→24,469点

 

レ K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側)(3歳未満に限る。) 68,729点→68,168点(生活療養を受ける場合にあっては、68,658点→68,097点

 

ソ K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側)(3歳以上6歳未満に限る。)55,102点→54,494点(生活療養を受ける場合にあっては、55,031点→54,423点

 

ツ K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側)(6歳以上15歳未満に限る。)43,921点→43,122点(生活療養を受ける場合にあっては、43,850点→43,051点

 

ネ K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側)(15歳以上に限る。) 50,212点→50,397点(生活療養を受ける場合にあっては、50,141点→50,326点

 

ナ K721 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 1 長径2センチメートル未満 14,314点→14,163点(生活療養を受ける場合にあっては、14,243点→14,092点

 

ラ K721 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 2 長径2センチメートル以上 17,847点→17,699点(生活療養を受ける場合にあっては、17,776点→17,628点

 

ム K743 痔核手術(脱肛を含む。) 2 硬化療法(四段階注射法によるもの)12,291点→12,079点(生活療養を受ける場合にあっては、12,220点→12,008点

 

ウ K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 28,010点→27,934点(生活療養を受ける場合にあっては、27,939点→27,863点

 

ヰ K867 子宮頸部(腟部)切除術 17,344点→17,552点(生活療養を受ける場合にあっては、17,273点→17,481点

 

ノ K873 子宮鏡下子宮筋腫摘出術 34,438点→34,354点(生活療養を受ける場合にあっては、34,367点→34,283点

 

オ M001-2 ガンマナイフによる定位放射線治療 59,855点→59,998点(生活療養を受ける場合にあっては、59,784点→59,927点

 

スポンサーリンク

まとめ

DPC対象病院については、DPC/PDPSによる包括評価を優先し、短期滞在手術等基本料2及び3を算定不可とする。ただし、平均在院日数と重症度、医療・看護必要度に関する取扱いは従前の通りとする。

短期滞在3のについて、現行の全体点数が766,902点、改定後の全体点数が761,999点で、-4,903点(△0.6%)となり、ややマイナスという結果に。

スポンサーリンク
いまさら誰にも聞けない医学統計の基礎のキソ 第1巻 まずは統計アレルギーを克服しよう! (Dr.あさいのこっそりマスターシリーズ)