ICDの内容例示表に載っている記号の意味をまとめた。

内容例示表に載っている記号のNOS、NECなどの意味をちゃんと理解していなかったので、忘備録として上げました。

NOS(詳細不明)について

NOSは「not otherwise specified」に対する略語。
「unspecified(詳細不明=特定されない)」、また「unqualified(限定されない=質がわからない)」という意味を含まれる。

例)
J03.9 急性扁桃炎(詳細不明)
扁桃炎(急性):
・NOS

急性扁桃炎に罹患した原因である感染病原体の説明や記載がなく、また性質や詳細が分からない場合に使用されます。
結果、詳細不明の急性扁桃炎という意味になります。

NEC(他に分類されないもの)について

NECは「他のいずれの項にも分類されないもの(not slsewhere classifed)」の意味。

明確に診断された疾病が誤って不明確な疾病を表す項目に分類されないように、詳細不明や診断名が不明確な分類項目のなかに分類する用語として用いられています。
手元の情報がある病態を特定し、その病態を表すコードが他のどこにも見当たらない場合に使用される。

例)
K73 慢性肝炎、他に分類されないもの(慢性肝炎 NEC

多くのその他の項目が、明示された原因による肝炎のために分類項目が用意されています。

アルコール性:K70.1
薬物性:K71.
肉芽腫性:K75.3
反応性.非特異的:K75.2
慢性ウイルス性:B18

「慢性肝炎」と記載され、アルコール性、薬剤性、ウイルス性といった肝炎の形態が他の分類に属さないあるいは、明確でない慢性肝炎には「慢性肝炎NEC」といった表現を用います。

( ) 丸括弧について

補足的な語句を囲むときに使用される。その語句は、診断的用語を伴うこともある。

例)咽頭炎急性

「急性咽頭炎」、「咽頭炎」の2つの病名を示す。

[ ] 角括弧について

同義語、別の表現、内容の説明や限定、指示を示すために用いられる。
その他、注意、参照、略語を示す際にも用いることがある。

例)ヒト免疫不全ウイルス[HIV]病

: コロンについて

「:」の前にある語句が、完全な用語とならないが、「:」の後に続く用語と合わせて完全な用語になる。
単語を連結する意味。

例)
心(臓)
・肥大
・拡張

心臓肥大、心臓拡張という病名になる。

{ } 中括弧について

コロンと同じような意味で、中括弧の前にある語句も、その後にある語句や用語が完結しないことを示すために、包含および除外の用語の一覧に使用される。
単語を連結し、用語の繰り返しを避ける意味で、用いられている。

例)
食道閉塞

圧迫 
絞縮   食道
狭窄 

食道圧迫、食道絞縮、食道狭窄という病名になる。

< > カギ括弧について

用語の一部または全体にわたって異なった表現がある場合、和訳用語の原語も<>で示されている。和訳した英語の原語を示す時や、他に別の表現や漢字があった場合に用いられる。

例)
クローンCrohn
上皮小体副甲状腺
動脈え

 

 

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