看護必要度 Hファイル A項目 点滴ライン3本

評価の考え方

持続的に点滴ライン(ボトル、バッグ、シリンジ等から末梢静脈、中心静脈、動静脈シャント、硬膜外、動脈、皮下に対する点滴、持続注入による薬液、輸血・血液製剤の流入経路)を3本以上同時に使用し、看護職員が管理を行った場合に評価する。

①点滴の対象ライン
・施行の回数や時間の長さ、注射針の刺入個所の数は問わない。
・持続的に注入されていなければ評価の対象にならない。

携帯タイプやディスポーザブルタイプは評価の対象に含まれる。またスプリング方式やバルーンの収縮力等によって制御する方式であっても評価の対象に含まれる。

持続注入による薬液、輸血・血液製剤の流入経路とは?

①時間の長さは問わない。(留意点に記載されています。)

注意:持続的とは、一時的ではないことを指す。一時的とはワンショットの注射(手動での注射)、疼痛時のみの一時的な投与のことである。
ワンショットの注射(手動での注射)、疼痛時のみの一時的な投与は評価に含めないこと!

・点滴として処置が実施されているのであれば、点滴と考える。
注意:点滴ラインが常時、確保されていても、ロックされている状態であった場合は評価に含めない!
・疼痛緩和等の目的であっても、疼痛時のみの一時的な注入ではなく「持続的」な点滴ラインであった場合は評価する!

②目的
薬液、輸血・血液製剤の注入を目的とする点滴ラインが評価の対象。
手術後に挿入される大腿神経ブロックの持続薬液注入の場合も、条件に当てはまれば評価の対象となる。
「薬液、輸血・血液製剤の注入」目的以外の実施は評価対象にならない!

・血管確保のため、生理食塩水を投与している場合やヘパリンロックされている点滴ライン、クランプされている点滴ラインも評価の対象にならない!

点滴ラインの数え方

評価対象となる点滴ラインが同時に3本以上滴下されていることが条件。
3本の点滴ラインが異なる時間帯で滴下されていた場合は評価しない。

・タンデム方式・・・1本と数える。
・コネクター方式・・・2本と数える。
・トリプルルーメン・・・3本と数える。

PCA(自己調節鎮痛法)機能がある機器による投与の場合、看護職員等が投与時間と投与量の両方の管理を行っている場合は評価の対象に含める。
患者が自身の判断で投与している場合は評価の対象に含めない!ドーズボタンによる単発の投与等も評価の対象に含めない。

 

☆アセスメント共通事項
医師が単独で管理を行い、当該病棟の看護職員が当該管理を確認し、実施記録を残す場合も評価の対象に含めることができます。

 

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